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男の首に刃を宛がい、騒動を止めた彼を見てもう一人の男が冷や汗を浮かべた。
「……おまえ、まさか」
「はい。京都守護職松平肥後守護預――壬生浪士組、沖田総司です」
彼がいたことに、ほっと安堵を滲ませていたゆうだったが男が怪しい動きをし始めたのを見て、とっさに脇にあったつっかえ棒を掴んだ。
「――ここで会ったガァッ!!」
「梓兄ぃに手を出すなんて、千年早いっ!!」
常套句(ジョウトウク)を最後まで言わせず、ゆうはガツン、と背後から殴りつけた。
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