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「…………んなの」
「え?」
「そんなのわかってる!!
だって、梓兄ぃはこんなに優しくないもん! 豪快でやんちゃで意地悪するし、でも芯では暖かくって!
最初はそうだと思った! けど全然、性格が違うし、人違いだとわかったけど笑い方が同じなの!
こんなに似てるのに……!
やっと会えたと思ったのに、違うなんて……っ!!」
聞き取れず問い返した声をもかき消すように、子供が喚きだした。
張り詰めていたものが切れたのか、眦に涙を溜めて、けれど決して涙は流さないとでもいうように堪える顔。
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