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……てか、童じゃないんだけど。と今更ながらに思ったのだが、苛立った彼に声を掛ける勇気など持ち合わせていない。
困惑しきりなゆうは、沖田へと視線をやるのだけれども彼は彼で、くすくすと楽しそうに笑みを浮かべていて――。
何ともいえない感情に囚われた。
……梓兄ぃじゃない。わかってる。
わかってるけど、やっぱり似てる……。
穏やかな気勢に隠れた芯の通ったところ。大人びた微笑の影に、悪戯に成功した子供のような笑みが見えた気がして、ゆうは目元を緩めてしまう。
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