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虹朗はぎしぎしきしむ椅子に腰掛けぼーっと父親の部屋に飾ってある赤い鳥の絵を見ている
「父ちゃん、どこ行っちまったんだよ」
虹朗の頬から涙が流れた
その時だった
ガシャーンッ
いきなり窓ガラスが割れる音が響いた
「な…なんだ」
虹朗は階段を駆け降り母親のもとへと向かった
するとそこには母親を抱き抱えて窓から出て行こうとする黒い仮面を付けた男がいた
「待てっ」
「………」
男は無言のまま窓から出て行く
虹朗が外に出る頃にはもう男の姿は見えなかった
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