‡ AIDAシャドウ ‡

3/4
前へ
/81ページ
次へ
突然シャドウが、盾の様になり、鎌を弾き返した 「なっ!?」 液状の様に特定の形を維持しなくなっていた。 「変形できんのか?」 『グゥルル…できん、のか…?』 「シャドウが喋った!?」 「へん!だから何だってんだよ!!喰らえっ!!」 もう一度鎌を振り下ろそうとした時、彼は横に吹っ飛んだ。 「ぐぅっ」 「もう一匹いたの!?」 「なんかヤバイ…」 一匹は死の恐怖に絡み付き動きを封じ、もう一匹はこちらを向いている。 「二人とも早く逃げて!此処は私が何とかするから!!」 「そんなこと、」 「いいから早く!」 その時、突然ローズが倒れた。 「え…?」 彼女の後ろに、血に濡れた腕を翳し、人型を模したシャドウが喜悦に歪んだ顔でこちらを観ていた…。 「っ、このぉ!!」 「カイ、ダメ!」 ブラックローズの制止も聞かずにカイは突っ込む。 『じゃ、まだ…!』 シャドウの腕がしなり、辛うじて防いだカイを吹き飛ばした。 「わぁあー!」 そのまま気を失った。 「っ、てめぇ、いい加減にしろよ!!」 彼が鎌を振り回し二匹目のシャドウを切り裂いていく。 『一時…退、却』 忽然と残りのシャドウ達は消えた。そして、一人のPCは未帰還者となった…。
/81ページ

最初のコメントを投稿しよう!

77人が本棚に入れています
本棚に追加