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「山里さんって笑わないよね」
みんな、そう言う。
あたしは笑わない。
というか…笑う事ができない。
あたしの名前は山里愛花。高3。
名前に「愛」があるけど、実際そんなのない。
あたしの心は暗闇に包まれてる。
両親はあたしが物心がついた時には他界していた。
「優、お前ダンスの全国大会にでるんだろ??」
ある男子のまわりに人がたくさん集まってる。
「そうだけど。何でお前知ってんの??」
この人は神山優。
彼はこのクラスのムードメーカーで人気者。
「雑誌に載ってたんだよ」
「うわーっ。優有名人じゃん」
「そんな事ねぇよ」
…本当。
この人すごい。
けど、あたしがあの人みたいになれる筈がない。
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