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学校という場所には、必ず穴場があると私は思ってる。
誰も寄り付かない空間。
まるで世界から切り離されたような秘密のスポットを探すことは、私の趣味とも言えるかもしれない。
転校ばかり繰り返す私には友達と呼べる人がいないから、転校したら真っ先に穴場を探した。
美都中学に転校してきて二ヶ月。
私にはやっぱり友達はいない。
だから今もこうして、秘密の場所で文庫本を読んでいるわけだ。
つまらないな。
そんなことを思ったりもするけれど、今更どうすることも出来やしないんだ。
木々の隙間から見える太陽に目を向け、私は溜め息を吐き出した。
友達が出来ない理由は何となく、理解はしている。
それは外見。
生まれながらの銀髪、鋭い目つき。
私はいつどこでも不良として扱われている。
全然、不良じゃないのに……。
そう言えればどれだけ楽だっただろう。
今では不良というイメージを表の顔として利用してしまっていた。
お陰様で、随分口も悪くなっちまったし。
最悪だった。
何よりも、不良を否定せず、受け入れてしまった自分が嫌だった。
このまま、この学校でも一人ぼっちなのかと思うと、何だか泣ける。
瞳に溜まった涙を拭い去ろうとした時、私の背後で音が聞こえた。
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