恋をした瞬間

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根暗野郎はさぞかし面倒臭そうに溜め息を吐き出し、口を開いた。 「江戸川コナン、探偵さ」 「探偵……さん? って違うだろ!」 何が悲しくて高校生探偵が小さくなって始めての事件の時の台詞を言わなきゃいけないんだよ! 人のことナメ過ぎだろ根暗野郎! 「叫ぶなよ不良娘。穏やかにいこうじゃないか」 「だ、だから私は不良なんかじゃない! あんたのせいで穏やかに進まないんだよ!」 「僕の名前は神無木啓介。これでいいか?」 「人の話を無視するなよ……」 「……お前が僕の名前を聞いてきたんだろ?」 「そ、そうだけどさぁ!」 な、なんか疲れる! 根暗野郎(神無木とかいうらしい)は人の神経を逆撫ですることが得意らしい。 さっきから苛々しまくりだし。 殴ってもいいかな……。 「お前は……いや、いい。やめとこう」 「……何よ」
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