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少年は 体を伸ばすと 着ていたパジャマ代わりのスウェットを脱いだ…
その体は、着痩(きや)せするのだろう… 筋肉隆々(きんにくりゅうりゅう)ではなく 均整のとれた良い筋肉の付き方をしている……
女性陣が居たら そのギャップに鼻血を出すことだろう……
手早く着替えを済ませ、キッチンへ行き 朝食を作り始めた……
五才の頃に 母が 諸事情で 少年・龍牙の元を離れた後、炊事・洗濯等の家事は 龍牙の役割となった…
理由としては 父・修羅に食事の準備をさせると 何故か 電子レンジが 爆発したり、洗濯をさせると 洗剤の分量を間違えて 辺り一面 泡だらけにしたりしていた為、必然的に 弱冠 五才の龍牙がする事になったのである。
《♪~♪~♪ 出来た♪ さて、
親父を起こすか……》
テーブルの上には
゛焼き鮭゛゛卵焼き゛゛味付け海苔゛゛豆腐の味噌汁゛それに ゛ご飯゛といった 和風な朝食の定番メニューが、並んでいた……
《親父!!朝飯が 出来たぞ!!早く 起きろ!!》
窓のカーテンを 勢い良く開けると
「う~~ん…ノア…ちゅうは? ん~~~~っ…」
そう言うと 龍牙に抱きつきながら キスをしようと 迫ってきた。 ゛メキャッ ゛
その迫ってきた 父・修羅の顔面に 龍牙の渾身(こんしん)の右ストレートが 埋まっていた。
「 ギャ~~~ッ!? 鼻がっ!?鼻がっ!?」
《とっとと 起きろ!!バカ親父っ
!!》
そう言った後、脇腹に 蹴りを入れると 階下へ 降りて行った…
一方、蹴られた修羅は 悶絶(もんぜつ)していた…………合掌
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