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「失礼しま~す。って痛っ」
職員室の扉を開け入ろとした瞬間陽菜は廊下に倒れ尻餅をついた。
職員室のなかでは同じように尻餅をついて男子生徒がいる。
「わあ。大丈夫?」
尻餅をついた男子生徒の後ろにいた気弱そうな男子がそういいながら陽菜を助け起こす。
「痛たた。おい拓海、なんでそっち先なんだよ」
「いや、大輝より女の子優先するのは当然でしょ。 どうせ大輝は屋上から落ちても死なないくらい丈夫だし」
「死ぬわ!」
二人の掛け合いをぽかんとして見ている女子三人。
「まったく、部は却下されるは人にぶつかる散々な初日だせ」
よいしょと起き上がりながらぶつぶつと言う大輝。
「部?却下? 貴方も部をつくろうとしてるの?」
「「貴方も?」」
陽菜の言葉に男二人が声を揃えて言う。
「いやあ私もぷれい部っていうみんなで遊ぶ部をつくろうとしてるの。 貴方達は」
「俺達はなんっ……ぐはっ」
大輝の言葉は拓海の鳩尾への肘打ちで止められた。
「なん?なんなの?」
陽菜が不思議そうに首を傾げる。
「なん……そうなんでも部をつくろうとしてるんだよ(……ナンパ部なんて口が裂けても言えない)」
苦笑いを浮かべながらなんとか取り繕う。
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