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「そうだよね。とりあえず表向きだけでも真面目な部を装わないと」
拓海の言葉にみんな唸りながら考える。
ちなみに話しが脱線しないように大輝と陽菜には赤いバッテンがかかれたマスクをさせている。
むーむー言ってるがスルーだ。
「そうだ、自然文化研究部なんてどうかな。これならいろんな遊びが出来そうだよ」
「自然科学部なら聞いたことあるけど……。まあ取り繕えればいっか」
拓海の意見を採用し申請書に書き込んでいく紗夜。
「それで活動内容はどうするの?」
美桜が活動内容と印された記入欄を指差す。
「そこは私が適当に書いとくわ。それより顧問が問題ね」
「そこは俺に任せとけ。当てがある」
紗夜の言葉に大輝がマスクをとり宣言する。
「大輝大丈夫なの?」
「心配すんな。これがあれば完璧さ」
そう言って鞄なら紙袋を取り出した。
「何それ?」
紗夜が紙袋をひょいっと奪い取り中身を取り出す。
中身は本だった。
「わぁ……。そんな趣味だったんだ……」
本の中身を見た紗夜は軽蔑の視線を向けながら呟く。
覗き見た美桜は顔を赤くして紗夜の後ろに隠れる。
「ちげーよ。BLに興味なんて無いわ。逆に顧問を頼む為にそれを買いに行った俺を褒めて欲しいくらいだわ」
「大輝……僕を襲わないでね」
「襲わねーよ!」
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