部をつくろう!

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「びーえるってなに?見せて~」 本を取ろうとする陽菜をさっとかわす紗夜 「あんたは知らなくていいの……」 身長差から上に上げられた本にぴょんぴょんとジャンプしても届かない陽菜。 「それでなんでBL本?」 「そりゃあ、その先生が好きだからに決まってるだろ。受験の時に見た先生がBLコーナーにいたからさあ」 拓海の問いに当たり前だろといった感じで返す大輝。 「……それって、その時杉田さんもBLコーナーに居たって事ですよね?」 ふと気付いたように言う美桜。 「大輝……。僕はいつまでも大輝の友達だからね。だから襲わないでね」 肩に手をポンと乗せ諭すように言う。 「だから襲わね~よ。どうせ襲うなら女を襲うわ……はっ」 紗夜と美桜の冷たい視線が大輝を貫く。 危険人物確定である。 「あれ?空気が重いなぁ。とりあえずこれがあれば良いんでしょ。さっさと顧問ゲットしに行こうよ」 一人状況を把握していない陽菜がいつのまにか紗夜から取った本を袋に戻しながら言う。 幸いなことに中身は見なかったようだ。 「そ、そうだね。大輝、顧問ゲットして名誉挽回しよ」 「……そうだな。ここで失敗すると初日からゲームオーバーだからな」 拓海に元気づけられた大輝を先頭にその先生のもとへ向かう。
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