炭酸と寿司

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「夢咲ー、真田寿司知らねーか?」 「先生ぇ、生徒を寿司なんて読んじゃ、めっ!ちなみに、真田寿司は出かけてるよ」 「てめぇも言ってんじゃん」 現在進行形で先生が授業ほったらかして話しかけてきてます。 俺って、モテるね☆ このお方は数学教師、兼、担任の元ホスト、名前は葉柴 春。 愛称、ハルっち。た○ごっちみたいで可愛くない??? ハルっちは数学の授業を一旦中止にして、俺の隣の空席について聞いてきた。 「今、真田寿司は隣町まで、おつかいに行ってるよ。30分くらいで戻って来るように言ってるし」 「常識的に隣町まで往復で2時間はかかるって…」 「だって、見てよコレ!!」 俺は数学の教科書と一緒に置いていた、空っぽのペットボトルをハルっちに突き出した。 赤いラベルで有名の、あの飲み物…。 「俺のコーラ全部飲んじゃってさー。コレで最後だったわけ!だから、隣町まで買いに行かせたの!」 「ったく…馬鹿ツインズが」 いや、ため息なんかつかないでよ!! 俺にとってコーラ、いや炭酸飲料は生きるために必要な酸素と同じくらい大事なんだよ!! 「真田寿司には早く帰って来いってメールしとけ。んじゃ、再開するぞー」 数学の教科書で俺の頭を叩いたハルっちは授業を再開した。 ちょ…俺、まだ携帯持ってないんだけど……。 高2のくせに携帯を持ってない俺って……なんか仲間外れ?
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