炭酸と寿司

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「なっちゃん、誰にカッコつけて言ってんの?」 「これから増えるであろう、俺を好いてくれる皆に☆」 「なんかむなしくない?」 むなしいなんて言ってくれるな喜色。ネーミングからして、お前も十分むなしいから。 っつっても、それ考えたの俺だし☆ 天才じゃね? どこでもしゃしゃって出ちゃう、しゃしゃりボーイ喜色君にピッタリのネーミング。 しゃしゃりボーイ→シャリ→シャリっていえば寿司だよね→ということで真田寿司☆ …みたいな? 「うぉ!三○矢サイダーあるじゃん!おぉ、ファ○タまで!」 ガサガサと音をたてながら、袋の中を見ると、そこはまるで炭酸パラダイス!! いろんな色の炭酸が輝いて、輝いて……あれ、涙が…。 しかも、炭酸の中でも大好きなコーラもちゃんと入ってる。 「なっちゃんのために、店に置いてある炭酸、売り切れにしちゃいましたー☆テヘッ」 「……やりすぎじゃね?俺のために?愛ゆえに?」 「愛ゆえに!イッツ、クレイジー!!」 わけのわからない英語を喜色が発した瞬間、喜色のこめかみにチョークがめり込んだ。 あ、そういえば授業中だったねー。 「俺の授業で英語使うとは、いい度胸じゃねーか、回転寿司」 「すんません!って、真田寿司じゃなくなってる!!何!?俺の店潰れちゃったの!!?それとも、リニューアル?!リニューアルなの!?」 「あ、喜色はタマゴに生まれ変わったんだよ」 「なんですとぉ!!!??」
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