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俺と喜色はハニーとダーリンの仲。知らぬ間に俺がハニーで喜色がダーリン。
ま、面白いから許可してるけど。
面白いこと以外のことはいらない。
「なっちゃん今、退屈でしょ」
「あら、わかっちゃーう?」
「なんか、つまんなさそー」
ここの高校入ってすぐ仲良くなって今までずっと一緒にいる喜色。俺のこと良くわかってて、いっつも気が利く。
その脳みそ真っ二つにして中身が見てみたいよ。
「屋上行きますか☆」
「でも、教室が出ちゃダメじゃーん」
「甘いよ、なっちゃん。甘すぎる。砂糖より甘いよ」
「ちょっとだけ、カッチーン」
ふふふと気持ち悪い笑いを浮かべる喜色。皆、変な目で見ないでやって。これでも親友だから、悲しいから。
でも、その笑いはすぐに消え、何を思ったのか席から立ち上がる喜色。そして、俺の左隣りにある窓を開けて風を受ける。
「何やってんだ?回転寿司」
「ハルっち、ここ2階だよね?」
「………はぁ。昼休みまでならうまくフォローしてやるよ」
「ありがじゅう」
ハルっちと話した喜色が、俺にニカッとはにかんできた。そこでようやく、ハルっちとの会話を理解する俺。
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