紙現術

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灯りの失せた街並み 人々の影はどこにも無い 頬を撫でる風の唄 耳に響く穏やかな波 そのすべてを見守る淡い月 静かな夜だ。 何とも心地がいい。 そんな夜の道を俺達2人は歩いていた。 …これがただの散歩だったら最高だったのだが… さて、簡単な自己紹介でもしてみようか。 俺は紙本和樹(かみもとかずき)。 至って普通の中学に通う14歳の男子だ。 となりを歩く女性の名前は華蓮(かれん)。 一見すると普通の人間に見えるが中身は1000歳間近の妖狐だ。 今は俺が頼んで化けてもらっている。 酒を買う為に。 中学生の俺は、当然酒を買うことはできない。 しかし俺はそれを買わなくてはならない。 なぜならパシリだからだ。 そこで、大人の姿に化けた華蓮に代わりに買ってもらおうというわけだ。 …さて、コンビニに到着っと。 すぐに買って来るから、話の続きはその後に。
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