1駅目 到着

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「ねえ、君!この電車に乗ってきたのか!?」 「う・・・・・・うん。」 勢いに押されながらも私はコクコクと頷きながら、ポソリと小さな声で答える。 すると、ホームからジリジリジリジリジリジリジリ!と物凄い音がし始めた。 「マズイ!降りて、早く!」 「えっ?」 ぼんやりとして動かない私を見兼ねたのか、彼は焦ったような表情で電車の中へと入って来て私の腕を掴むと、強引に腕を引いて電車から出ようとした。 彼に引っ張られてホームへ降りる瞬間、どうして電車の中に居ちゃいけないのかわからなくて、チラリと車内を振り返ると、車内から無数の白い手がこちらに向かって伸びてきた。 「ひっ!」 あまりの怖さに悲鳴が漏れる。 白い手は電車の壁や天井、床から幾つも伸びてきていた。 ホームへ出てもその手はぐんぐんとこちらへ伸びてくる。 「走れ!」 彼は私の腕を力強く引っ張って走った。
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