始まりの日

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会場につくと祐ちゃんは誰かに連れられて列から離脱した。 他に話す人は今のところ居ないし、気軽に私語をしていい雰囲気ではないので我慢する。 何だか祐ちゃんが居なくなってかなり寂しくなってしまった。 「これより入学式を始めます。生徒、起立」 開始時刻になり、そう声が会場に響いた。 私達生徒は壇上に上がった先生方にお辞儀をして着席をする。 そしてこれから数人の先生方のありがたいお言葉を聞くのだが、正直集中できそうになかった。 確か中学の入学式の時も話を全く聞いていなかった。 だって大抵話が難しくてよく分からない。 今回もきっとそうだろう。
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