始まりの日

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校門をくぐると同時に綺麗なお姉さんからクラス表を渡された。 そして正面玄関で母との暫しの別れ。 彼女は会場となる体育館へ向かい、私は表示されたクラスへ向かう。 場所は一年五組だった。 頭上にあるプレートにそう書かれているのを確認して、ドアの前で停止する。 何だか凄く緊張する。 心臓が早鐘を打っているのが分かる。 いっそ引き返して帰ってしまおうか、なんて考えが過ったが、後が怖いので何とかドアに手をかけた。 すりガラスの向こうには、中々入ってこない影の正体に疑問を抱いている人がいるかもしれない。 そう思った時だった。 「ねえ、入らないの?」 無駄に整った顔つきの男子生徒が、反対側からドアを開けて私に笑いかけた。 金髪が眩しい。 君のその美しい造りの一部でもいいから私にくれないだろうか、なんてことを考えながら暫し見とれた。 すると彼が軽く首を傾げて私の顔の前で手を振った。 それではっと意識が戻ってくる。
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