始まりの日

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「じゃあ定番の好きな物から聞いてみようかな?」 「定番なの?好きな物は小説」 「俺はゲームが好きかな。どんな小説読んでいるの?俺も知っているかな?」 「多分知ってるよ。昨日は夏目漱石の――」 私がタイトルを言う前に教室のドアが開き、担任らしき人が入ってきた。 何だかダルそうに黒板の前に立ち、プリントを確認している。 入学式の予定表だろうか。 あ、ネクタイが曲がっている。 因みに祐ちゃんは未だに後ろを、つまり私の方に向いたままだ。 入学早々目をつけられても知らないぞ。
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