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「須藤も水泳部なんだ」
北川くんが、意外そうな顔で言った。
「そうよ、カナ、こう見えて結構速いよ!」
涼ちゃんが代わりに答える。
「辻は分かるけどさ。須藤、すごい色白いし、なんつーか、柔らかそうなイメージだから……」
「なによ、私が色黒でマッチョだって言いたい訳?」
「いやいや、そういう訳では……。や、でも、須藤の泳いでるとこ、どんなのか興味ある。見てみたい」
「ふふん、カナ、スタイルいいからね。興奮すんじゃないわよ」
私を差し置いて盛り上がるふたり。
私は顔が熱くなってしまう。
恥ずかしい……。
それと同時に、後ろめたい気持ちがあった。
本当は、泳ぎたくない……。
というか、水着を着たくない。
私は思わずスカートの上から左の太ももを押さえた。
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