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私は、自分でも顔が赤くなってるのを自覚しながら、なんとか席に着いた。
「今日、いつもより遅い?」
そう聞かれた。
「……あ、ちょっと寝坊」
ちょっと動揺して、嘘をついてしまった。
昨日のこと、気にしてないみたい。
……私、神谷くんと会話してる……。
さっきまでの後ろめたさはどこへ行ったのか、嬉しさで胸がいっぱいになってしまった。
「今日は見に行ってないんだ」
神谷くんが言った。
「……花壇?」
「……昨日より伸びてたよ」
神谷くん、今朝も見に行ったんだ……。
明日はまた早起きしよう。
そう心に誓った。
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