嘘つきピエロ

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でも、手に取りようにこの子の心境がわかってしまった。 強く自分の服の裾を握り締め、小さく震える姿。 なのに、私に向ける表情は、なんとも自然な笑顔。 何枚もの仮面を被った小さなピエロは 信じることなんて出来ない不安だらけの確信を 自分の嘘で正しいものに変えようとしていた。 「あぁ、きっと帰ってくるよ」 そう彼の頭にぽんっと手を置き そのまま、彼を置いて練習に向かった。 …このまま虐めていたら、この面倒な一年生に絡まれることは無くなるだろう。 そして私が見たかった泣き顔も見れる。 でも、これが本当に私が望んでいる事ではないような気がした。 「何でだろうね」 自分の肩に居座る締蛇もとい相棒に語りかける。 「このままあの子が来なくなったらつまらない気がした」 何故かわからないけれど まるで、子供がおもちゃをなかなか捨てられない気持ちとよく似ているようで また別のような気もする。 でもいつかあの仮面を剥ぎ取ってやりたい。 きっと誰もみたことのない彼の歪んだ顔に物凄く興味がある。 「あぁ、やっぱりいつか泣かせてやりたい」 (end) 初締霰w 今回は年齢操作で実設定年齢‐1にさせてもらいましたw 季節外れw いや、難しかった。 書いたことないやつに挑戦してみたくて友達に 「こんなcpがあるんだー」って見せたら急に 「締夜のデレが見てみたい!!」って歌い出して書いてみたのですが撃沈ですね!!僕も見てみたいわ← ありがとうございますた!!
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