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しばらく玄関先で待っていると
バタバタと足音が聞こえてきた。
「皐叔父さんいらっしゃ~い!!」
元気な声と共に
こっちに向かって一人の少女が飛んでくる。
「ぶほっ!」
思ったよりも勢いがあったのか
思わず足元がふらつく。
決して体重が重かったからとかそういうわけではない。
断じて。
「久しぶりだね、え~と…」
「春ですよ、叔父さん♪」
名前を思い出せない俺のことを察してくれたのか、
春ちゃんが軽く自己紹介してくれる。
「春ちゃんか!前会った時よりも可愛くなってたから
一瞬誰だか分からなかったよ」
「もうー叔父さんってば
褒めても何も出ませんよ~!」
春ちゃんと軽く会話をかわす。
やっぱり春ちゃんは前から変わってないみたいだ、
相変わらず元気だな。
「そういえば春ちゃん何才になったの?」
ふとさっきから疑問に思ったことを聞いてみる。
「…………」
あれ?
「おーい、春ちゃーん?」
「もう!
女の子に年齢のこと聞くなんて失礼ですよ!
叔父さん!」
「え?あ、ご、ごめん!!」
「まあ、今回は許してあげます。
でも次からは気をつけて下さいね」
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