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小太郎が騒ぎを起こして半日が過ぎた今、どう考えてもチョコレートなんて作る時間など残ってはいなかった
「あーもーいいや、退一緒に昼寝しよう」
「なんでだ」
全てにおいてやる気のでない私は昼寝をすることにしました
仕事?何それ美味しいの?
「ちゃんと仕事しないと明日の警備、外されるよ?」
「それは大分困りますね、見回り行ってきます」
やっぱり昼寝はやめました
仕事美味しいね!
「なんて扱いやすいんだ」
―――――――
「はぁ…」
見回り来たはいいけど女性ばかりで平和だな
「別になんも無さそうだし、帰ろうか…な…?」
………?
なんか女性がキャッキャしている中、完全に違和感のある白いものがこっちを見て佇んでいる
え、なんか手招きされてるんだけど
私か?
というかあれ、小太郎と一緒にいたやつ…じゃね?
とりあえず暇だし行ってみようかな
罠だったらそれはそれでいいしね
退屈してたしね
「………え?」
ついていったらまず自己紹介をされた
エリザベスというらしい
そして彼は私に用事があったらしい
彼はプラカードで会話をするらしく声は一切出さない
小太郎からの伝言を私に伝えるために私を探してくれたらしい
「本当…のこと…?」
【本当だし、もしかしたらもう江戸にいる可能性がある】
その内容は
「晋助が…私を探しに江戸に…?」
【桂さんが椿には伝えなきゃと言っていた】
「…」
【気を付けろ、と言っていた】
「……ありがとう…エリザベス…」
【…………。】
私は無意識にエリザベスに背を向け屯所への帰り道を歩いていた
「あ、おかえり椿ちゃん」
屯所に着くと局長と総悟がたまたま玄関近くの廊下にいた
「………ただいまです」
「椿ちゃん元気ないね、どうしたの?」
「いえ…何でもない…です…」
私がそういって部屋へ戻ろうとしたら総悟に腕を掴まれた
「何か…あったんですかィ?」
「…すみません、少しだけ…一人にさせてください…」
私は優しく総悟の手をはがし、部屋へ戻った
「なんか凄い変だったよね、椿ちゃん…」
「……へィ」
「大丈夫かな…」
、
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