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14日
バレンタイン当日の朝
私が布団の上で目を覚ますと
「よう、戦場の歌姫」
「………ッチ」
松平片栗虎が私の上にまたがってました
あー目覚め悪い
「てかおかしいでしょ、なんで普通に私の上にまたがってるわけ?」
「いーじゃねーか、戦争時は男をとっかえひっかえしてたんだろ」
「してねーよ」
だから何しにきたんだよ一体
部屋から出て食堂に向かっている
松平片栗虎が後をついてくる
鼻歌なんか歌いやがって鬱陶しい
昨日の今日でこいつが来るなんて、なんてタイミングなんだ
「椿は今日仕事か?おじさんとデートしない?」
「断固拒否します。仕事があるので」
てか名前で呼ぶな
「おじさん可愛い女の子と遊びたいんだよねー」
「吉原行ってください」
今日は折角のお通ちゃんライブ(警備)なのに昨日はエリザベスから衝撃事実伝えられちゃうし
今日は松平片栗虎に会っちゃうし…というか会わざる終えなかったし
「とにかく私は暇じゃないので、ていうかそんなことの為にここに来たんですか?」
迷惑だ、って言ってやろうと思ったら急に肩を掴まれて後ろへ引っ張られた
「ちょ、なにす…」
「高杉晋助がお前を探しに江戸に来てるって噂を聞いたんだよねーおじさん」
「………何が言いたいんですか?」
「実はお前が高杉を匿ってるんじゃないかって上部が騒いでる、俺もそう考えちゃったんだよねー」
「なっ…!」
「だから、おじさんとデートしてくれない?夏目椿ちゃん」
くそじじいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!
知らねぇっつってんだろうが!
何度言えばわかるんだよ!
「はーなーせー!」
「口悪いなぁ、女の子はおしとやかにしてるもんじゃねーのかぁ?」
「男性はもっと女性の扱いに気を付けるべきだ!」
「女性?どこにいるってんだ」
「うぜぇぇぇぇぇ!」
私は今外に置いてある車に引きずりこまれようとしている
回りの人が誰も助けてくれない
なんてやつらだ!
相手が松平片栗虎だからってなんなんだよ!
って思ってたら
「ちょ、とっつぁん!?いつ来たの!?てか椿ちゃんになにしてるの!?」
「近藤、こいつ今日借りてくから。こいつから了承も得てるしな」
「了承してねぇ!断固拒否だ断固拒否!助けてください局長!」
すると局長は私をぐいっと引っ張って松平片栗虎から離れることができた
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