卯月の出会い

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「それはだ、お前が見ちゃいけねえ者を見ちまったからだ」 「私、何も見ていません!変な人は見ましたけど」 「お前が言う変な人が見ちゃいけねえ者だ 」 「それだけで連れてこられたんですか‥?」 「ああ。そうだが?」 副長と呼ばれた人は冷静に淡白に答えを突き返した …信じられない。なんて冷たい人なんだろう‥ 「……っ最低っ!!信じらんないっ 自分たちの都合だけ押し付けないでよ!私だって見たくて見たわけじゃないんだからっ」 私だって好きでこんなところにきた訳じゃないのに‥っ 早く元の時代に帰りたいよ… お兄ちゃんたち私がいないことに気づいてるかな‥? 溢れる感情をぶつけるように目の前の男に当たり散らした 「こっちにも都合があるんだ。従えないなら殺す」 なのにその男の言葉は実に冷たいものだった 刀に手をかける男は私が従わないなら迷わず殺めるだろう でも私は死ににきた訳じゃない。こんなところでまだ死ねない 元の時代に帰りたい。私の願うことはただそれだけ 「…私は死ににきた訳じゃないんです。こんなところで殺されたくありません! だから、一応貴方たちに従います。」 一応と言う言葉をわざと強調していい放った .
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