皐月の馴れ初め

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早朝の廊下を歩き、延々と悩んでいる私は前を歩いている人に気づかずその人と盛大にぶつかってしまった 「いたたた…ご、ごめんなさいっ」 腰を強打し、その痛みにギュッと瞳を閉じて痛みに耐えていると不意に身体が宙に浮いた 「きゃ…っあ、あの…?」 「おいおい‥、大丈夫か?」 私を抱き上げている人を見るとそこにはーーー 「は、原田さん‥」 「すまねえな。いきなり出てきたもんだから受け止めてやれなかった」 そう、白菫の着物を着こなし、逞しい胸板を惜しげもなく魅せる彼だった 「こちらこそすみませんでした…前を見ていなかったものですから‥」 「お前が謝ることなんかねぇよ。それより澪、そんな格好でどうしたんだ?」 じっと見つめられ、釣られて自分の格好を見てみると 「きゃああっ…み、見ないでくださいっ!!」 寝間着が乱れ、谷間が見えていたのだ ばっと寝間着を寄せ、慌てて隠した …それでも原田さんにはバッチリ見られてしまったのだけど .
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