プロローグ

4/6
前へ
/6ページ
次へ
湊さんはそう言いながら、黒ズボンの左ポケットから煙草を取り出し、銜えた。 「理由は話せないが、俺は恐負を集める必要がある。………だからてめぇらは邪魔すんな」 「邪魔すんなって……。なら誰があいつらを潰すんだッ!!誰がこの町を護んだよッ!!」 レッドは声を荒げ、俯き怒鳴る。 レッドの瞳は俯いていて確認出来ないですが、恐らくは憎しみで染まっているのでしょう。 原因はレッドの過去。 けれど。 奴らを潰すのは。 この町を護るのは。 ねぇ? 湊さんはにたりとほくそ笑み。 「俺に決まってるだろうが! 正義の味方に憧れ、ヒーローを演じ自分に酔いしれ自己満足しているだけのお前らじゃねぇ!! この俺だ!」 湊さんが潰すに決まっているじゃないですか。 いや、怪我なんてさせないようにわたしは湊さんを護りますけどね。 「俺らは自己満足なんかでこの町を護っているわけじゃねぇッ!!」
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加