第1章「観用人間」

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しかし、そのオフィスで仕事をしている者は、ありふれていると言えるものではなかった。 緑と茶色 そういえば誰しも納得する。 髪は太く、新緑に染まっていた。 顔は人間と同じく目、鼻、口があったが、表面はでこぼこしており、固い皮膚であろうことを見ただけで確信できる。 腕は、関節を曲げることはかろうじてできそうだが、顔と同じく、固い皮膚で覆われている。 そして爪がない代わりに、柔らかい緑の皮で覆われていた。
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