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俺が立ち上がると、業者の2人は感心しながら俺を見た。
俺はそんな光景を見て苦笑いをした。
「海斗!これゴミ置き場まで持って行ってくれる?」
ねーちゃんは荷物を入れていた段ボールを指しながら言った。
「まあいいけど・・・。とりあえずたたもうか」
「了解!」
俺はもう一度腰を下ろし、段ボールを崩した。
ねーちゃんも俺と同じようにしながら、それらを重ねていく。
一通り終わると、重ねたものを紐で縛った。
「それじゃあ行ってきます!」
ビシッと敬礼しながら、段ボールを抱えた。
そのままテンポよく階段を降りた。
「よっ!」
最後の一段は軽くジャンプをして飛び降りた。
地面に付いた足から膝までに軽くシビレが走った。
少し階段がある場所から歩き、俺は辺りを見渡した。
「・・・・・・ゴミ捨て場はどこ?」
ぱっと見た感じから周囲にはない。
他の場所だろうか?
そもそも今日はゴミ収集の日なんだろうか?
「───はあ」
俺はため息をつきながら抱えていた段ボールを地面に下ろした。
目当ての場所が見当たらないことと、うるさい連中がいないことから急に緊張感が抜けた。
「はは・・・・・・、本当に体力落ちたな」
ぷるぷる震える腕を見ながらそう呟いた。
高校に入ったら何か運動系の部活をやって体を鍛えようかな。
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