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「いてえ・・・」
俺は殴られた頬を擦りながら呟いた。
「海斗が悪いじゃん!明らかに!!絶対に!!」
ねーちゃんはぷんぷんと怒りながらトラックの荷台から降りるよう言った。
いや、弟を荷台に積む時点でおかしいだろ?
それに下着くらいちゃんとしまえよ。
女なんだし・・・・・・
それより全力のぐーぱんはきついよ。
危うく仲村海斗の物語が完結するとこだった。
「はぁ・・・・・・」
俺は一度ため息をつくと、荷台から降りた。
とりあえずこんな暑い所にいても頭がおかしくなるだけだ。
「───すげぇ」
俺は口を開けながら目の前に広がる光景に対し、素直に感想を漏らした。
俺の目の前には夏の暑さなんて感じさせないくらい青く澄わたった海が広がっていた。
砂浜で海水浴を楽しんでいる人も、平日だからかあまりいなかった。
暑さで火照った体には潮風の涼しさが心地よかった。
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