過去―思い出。

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?「永恋、お待たせ」 しばらくしてから 男が教室に入って来た。 永「とうま!」 永恋は急に笑顔になって "とうま"と言う男のところに行く。 その笑顔が可愛くて、 ドキッとした。 少し大人っぽい 雰囲気の、"とうま"という男。 …多分、彼氏だろう。 ―それからの俺は気付けば 何故か永恋ばかり見ていた。 今思えば、俺には向けられない あの笑顔が欲しかったのだろう。 そして何度も喋りかけたりした。 …が、俺は相手にされなかった。 たまに喋ったかと思えば、 「彼氏いてるから」 「一々、うざい」 「彼氏いてるって言ったじゃん 喋りかけんな」 とか。暴言ばかりだった。 ――そんな日々が続いてた。
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