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不安、通信不可
怖い と泣き叫ぶ娘たちに
かけてあげられた言葉は一つダケ
『パパがすぐに迎えにきてくれるからね、だから待ってようね』
外は大粒の雪がふっていて、
外には出られない
携帯電話も何度かけても繋がらない
しばらくの間、何度も何度も同じ言葉を繰り返し繰り返し…
お菓子を持たせたり、歌を歌ったり
ガタガタッガタガタッ
ユラユラ…ユラユラ…といつまでも続く地震に不安さは隠せず
そんなとき追い討ちをかけるように
遠くの方から
『大津波警報、すぐに高台へ避難して下さい』
と繰り返し繰り返し聞こえてきた
『大津波?へ?なにそれ…、嘘でしょ…』
『避難ッて…、どこにいったらいいの?パパ、どうしたらいいの?早く帰ってきて!!』
避難場所というと近くに野〇小学校がある…
でも車もない、
歩いていったら、30分、子供連れてるから、それ以上
主人の帰りを待つ他手段はなかった
外をみると、
隣の家の人が、
車のトランクに荷物を運ぶ姿が見えた
その時、思ったのは、娘たちを連れて行って貰うこと
せめて娘たちだけでも
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