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「橘、これもよろしく。」
「了解しました。」
差し出された書類を受け取りすぐパソコンに目をやる。
すると隣に座ってる同期の柏木くんがキャスターつきの椅子を滑らし、近づいてきた。
「なあ、今日さ、桜井と和也と一緒に飲み行かね?」
目の前の机に並んで座ってる桜井麻理と青木和也をチラ、と見るとニッと笑ってきた。
「ん、行こっかな。」と隣の柏木くんに目を向けた。
「っしゃ。決まりな。」
そう言ってまたキャスターをコロコロして戻り仕事についた。
‥━━
「…俺ら同期の仕事の上達っぷりを祝ってカンパーイ。」
と柏木くんのよく分からない掛け声から私達は居酒屋で飲んでいた。
「あやみさ、彼氏とか作んないの?」
枝豆を摘まみながら麻理が聞いてきた。
「作んないの?ってそんな簡単に出来るもんじゃないでしょ。」
「いや、できるでしょ。こんなに橘が好きですオーラ全開のやつがいるのに。」
と青木くんが柏木くんに目を向けると「な?」と聞いていた。
「…うるせーよ。ばか」
と言いながら青木くんの頭を丸めたおしぼりでコツン、と叩いた。
すると柏木くんは胸元のポケットから紙を2枚出し、「はい」と私に差し出した。
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