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「おもしろかったねー。」
私は柏木くんと観た映画のパンフレットを片手に言った。
「まさかあんな結末とは思わなかったな。予想外。」
「ほんとだね。私、映画久しぶりに観たからわくわくしちゃった。ありがとね、柏木くん。」
隣を歩く柏木くんの顔を見上げてわたしは微笑んだ。
「……っいや。橘が喜んでくれて俺も嬉しい…です。」
そう言ってくれる柏木くんは耳まで真っ赤になっていた。
そんな柏木くんに
「お腹空かない?」と言われ「空いた。」と即答の私に、柏木くんははは、即答だ。っと笑った。
「あのさ、こんなとこで言うのもどうかと思うんだけど…」
いきなり真剣に話し出す柏木くんの声にオムライスを口に運ぼうとしていた手を止める。
「ん?」
「この間さ、飲みに行ったとき、和也が冗談っぽく言ってたじゃん。」
私はピンと来ず、4人で飲みに行ったときのことを思い出していた。青木くん、なにか言ってたっけ?
「ほら、俺のこと。橘が好きですオーラ全開、って。」
私はそれを聞いて、そういえばそんなこと言ってたような…と思い出していた。
「あれさ、ほんとだからね。」
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