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「なんですか?」
いきなり手を捕まれたことに少し恐怖を感じながらも平然を装った。
いきなりなんなわけ?
気持ち悪い。
「どこいくの?って聞いてんだけど。」
いや、なんでキレ気味なわけ?
「友達んちですけど。手、離してくれません?」
「手離したら逃げるっしょ?俺ね、これから先輩と合流すんの。
可愛い子見つけて連れて来いって言われたからさ、だから来て。」
男は手を掴んだまま歩き出した。
ちょっと、なにこの人。
やだ…怖い。……泣きそう。
「…は?なに言ってんの?離し」
「ちょっと、なにしてんの。」
泣きそうなのを堪えながら言った私の声は誰かの声に遮られた。
声がした方を見ると
背の高い男の人がスーパーの袋を提げて立っていた。
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