5人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
「昨日はあの後どこ行ったん？」
「うん？」
前の席の新道君は私にそう尋ねる。
あの後というのは私が友達といる時たまたま一人でいた新道君と出くわした後ということだ。
実はあの時新道君に会ってすごくびっくりして、上手く話せなかったのは新道君は知らない。
「あのあとはね、ふつーに服見て、おしゃべりして、小物屋さんとか行って、おしゃべりして」
「ＯＫ！ わかった！ 要するにおしゃべり中心だったんだろ？」
「む。そんな簡単じゃないよ」
「あ、そういえば十七夜月さん髪切った？」
「え！？」
「うん。可愛いけど、どうした？ なんかあったの？ 失恋か？」
「ち、違うよ！ い、いめちぇんです！ そういう新道君こそ昨日の髪型どうしたの？」
「あぁ昨日ね。ちょっと気分変えて……」
「気分変えて？」
「いめちぇん！」
「あー！」
にししと笑う新道君。つられて、私も笑った。
最初のコメントを投稿しよう！