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夕食を摂った後、私は意を決っして言ったのだ。
「ゲンッ、あの、その……。えーっとはっ、いや、その……。だから、……は、だか、が見たいんだっ!」
と。
「は?」
「うっ後ろ姿だけっ!」
両手を握り締め意気込む私に、ゲンは「別に良いけど。」とあっさり服を脱いでくれた。
やっぱり筋肉付いてるよな。
最初、一瞬羞恥心も忘れて、その肉付きに見惚れた。
こうなったら前も見てみたいけど、心臓が壊れそうだ。
悶々と悩みつつ、引き締まった尻を眺めている。
ギンから見たら、さぞおかしな光景だろう。
今の私は、おそらく変態だ。
「ローゼ。」
「へ?」
「聞いてなかったのか? 質問。何がしたいんだ?」
私の頭は巧く働いていないらしい。
こんな変態の自分を見られるのは恥ずかしい。
まさか、自分がこんなことするなんて思いもよらなかった。
落ち込むものだな。
寝室側の壁に視線をそれとなく逸らしながら言い訳を考えるが、何も出て来ない。
「きっ、消えなくてっ!」
そう、全てはあの光景が頭から消えないのが悪いんだ。
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