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「なんで？ 触られるの、好きだろ？」
ゲンの手が首筋をなぞり、鎖骨を滑る。
むず痒いような、くすぐったいような感触に上体を後ろに逃がすが、ゲンの左手は私の腕を握り、逃がしてはくれない。
「うん、好き。……けど、」
なんというか、ゲンも素っ裸だしっ。
脱いでくれと頼んだのは私だが、あの男と同じ格好なわけで。
斜め後ろから覗いた男の裸。
まずい。
想像してたら鼻血吹くっ。
「なあ、ロゼ。」
ゲンは鎖骨を撫でていた右手を下ろし左の膨らみに乗せ、下着越しにゆるゆると揉み始める。
「んっ、……何だ？」
なんだろう？
いつもより息が上がって来るのが早い。
頭の中まで沸き上がりそうだ。
「俺、飯にまで嫉妬すんだよな。」
「はあ、……飯？」
吐く息が熱くて思考が回らない。
ゲンの顔が胸元に埋り、チクリとした痛みが走る。
「……んっ。」
「知らない奴とはいえ、面白くねぇな。」
ソファーの背もたれに押し付けられ、耳に熱い吐息が掛かる。
近いっ！
顔が近いって！
私の焦りを察してくれたのか、ゲンが体を起こした。
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