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「あっ…ありがとう」
「どういたしまして。お兄さんはここの村の人?」
「違うよ。俺はプリマ王国を救うために旅をしているんだ」
「そうなんだ…優しいんだね。でもね、お兄さん。優しさだけじゃ国は救えないの。正直、今のお兄さんじゃ何もできないよ。助けにいったってやられるだけ」
女性は先程の笑顔から真剣な顔つきへと変える
「っ……」
分かってる。今の俺じゃ何もできないってこと…己の無力さ
でも認めたくなかった。
認めたら生きる意味を見失いそうで、怖くて不安でいっぱいだった。
でも、今言われて気づいた
俺、間違ってたって
人は自分の弱いところを認めて初めて成長し強くなるんだよな
「だから、私も一緒に行くよ」
「え?」
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