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席に戻り、胸に当てていた紙をこっそり覗いた瞬間、
「へっ？」
あまりの衝撃に、私の目が点になった。
返ってきた数学の中間テストの用紙を前に、思わず自分の目を疑う。
嫌いな数学の勉強を後回しにしたら、ほとんど手つかずになってしまった事。
祐ちゃんに呼ばれる度に、断れずに彼の元へ向かってしまった事。
全部、自業自得ではあるけれど......
それにしたって、この点数は......
『間違った問題を各自やり直す事』という、ほぼ自習に近いこの時間、私は、どれだけの問題をやり直さなければいけないのか、と、がっくりと肩を落とした。
「広瀬、わかりやすい」
ハッと顔を上げた私の横で、先生からテストを受け取ってきた吉岡くんが、カタリと自分の席に着く。
......またバレてるし......
私は、用紙を握ったまま、そろりと彼の反対側に身体を向けた。
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