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確かに......祐ちゃんは、写真を撮られるのが嫌いだった。
付き合い始めてからも、写真はもちろん、プリクラも、絶対嫌だと言って、一緒に撮ってはくれなかった。
『つーかカメラ見て笑うとか無理だし』
『笑わなくていいから！プリクラ撮ろうよ！』
『いいから黙って本物見とけって』
祐ちゃんは、いつもそう言って、頬を膨らませる私の肩を抱き、無理矢理プリクラの機械から離れた。
「あ、尚ちゃんにも画像送ってあげるわね？」
絵里さんが、再びニコニコと携帯を弄り始める。
「あの......私は、別に......」
自分の彼氏の寝顔を......しかも、上半身裸の姿の写真を、他の女性に送って貰うなんて、気分がいいものではなかった。
そっと断った私に、
「もう......お友達なんだから、遠慮しないでよ......尚ちゃんだって、祐也の写メ持ってないんでしょう？」
絵里さんは、その手を止める事なく、クスクスと笑った。
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