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「......こら、広瀬」 「......」 ......うっ...... 「頼むから言う事聞けって」 「......」 「......返事は?」 吉岡くんは、譲ってくれなかった。 「......わかった」 渋々頷いた私の前で、吉岡くんが、ホッとしたように笑顔を見せる。   「あったかくして寝ろよ?」 「......うん」 「ご飯もちゃんと食べる事」 「......はい」 さっきも聞いたよ...... 「じゃ、早く締めて」 「......おやすみなさい」 「おやすみ」 「......」 私は、静かに扉を引き、カチャリと鍵を締めた。 吉岡くんの足音が遠ざかる。 .
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