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初めて祐ちゃんの部屋に行ったのは、付き合い始めて1ヶ月が経った頃だった。 「尚の作ったカレー、超俺好み。あ、チーズ大盛な?」 祐ちゃんは、初めての私の手料理をあっという間に完食すると、おかわりをして食べてくれた。 食器を洗い終え、彼の元に戻った私は、 「......祐ちゃん......」 「ん?どした?」 タバコを吸っていた祐ちゃんに、初めて、自分の家に両親がいない事を話した。 「......お前、親の帰り遅いから大丈夫とか言ってたじゃねぇかよ。なんで今まで嘘ついてた」 少し怒った顔の彼は「......ったく」と言いながら、私の頭をコツンと叩いた。 涙目の私に、祐ちゃんは、 「尚、ずっと俺の側にいろよ」 「......えっ?」 「そしたら寂しくねぇだろ?」 いつものニッという笑顔ではなく......少し真面目な顔で言うと、私を力強く抱きしめた。 「俺は絶対、尚の側から離れねぇから」 祐ちゃんの温かい腕に包まれ、私は、初めて彼の前で泣いた。 .
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