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吉岡くんが好きになる人って、どんな人なんだろう......
きっと、すごくキレイで、優しい人なんだろうな......
しっかりしてて、私みたいにすぐ泣いたりしなくて......
大人っぽくて、私みたいに心配かけたりしなくて......
頭も良くて、私みたいにバカじゃなくて......
「......てか、何なの?尚」
「きっと......そうだよね......」
「いや、そうだよねじゃなくてっ!」
「......へ?」
「何なの?あんた、なんで吉岡の彼女の話で意識飛ばしてんの?」
「えっ?べ、別にっ......」
「てか、気になんの?」
「違っ......!あのっ、知っておいた方が、いいかとっ......」
......って、何言ってるの、私......
「......なんで?」
「な、なんでって......えっと......隣りの......」
「......は?」
「隣りの......席、だから......」
「......」
「......」
「意味わかんない」
「......」
......私も、わかんない......
呆れ顔で席を立ち「トイレ行ってくる」と、背中を向けた梨花に放置された私は、ドキドキしながら、同じく袋を開けたまま放置していたクリームパンに、ようやく口をつけた。
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