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「つーか何泣いてんだよ。お前だって俺とヤんの嫌いじゃねぇだろーが」 「......めて......」 「つーかむしろ好きなんだろ?」 「......やめて......」 聞きたくなかった。 「なんなら今からヤってやろーか?」 「......」 ニヤニヤと笑いながら話を続ける彼に、出会って以来、初めて怒りの感情を覚える。 「......信じられない......」 「あ?」 「......最低......」 私の口からは、無意識に言葉が出ていた。 「こんな時に、何言ってるの......?なんでそんな事言えるの......? 祐ちゃんなんか......祐ちゃんなんか、最低っ......!信じられなっ......」 突然ガンッ!という音がし、私の身体が、ビクッ、と震える。 ......えっ...... 目の前を、何かが横切った。 ゆっくり音がした方に目をやると、転がった缶からドクドクと中身が溢れ......カーペットに、濃い染みを作っていく。 祐ちゃんが......テレビに向かって、ビールの缶を投げ付けたのだと気付いた。 「てめぇ、いつからそんな口きけるよーになったんだよ」 固まっていた私の耳に、彼の、低く冷たい声と、この場を嘲笑うかのような、テレビからの声が響いた。 .
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