16

6/20
前へ
/1362ページ
次へ
「あ、うん、大したこと......」 「熱はあるの?」 「え?......っと......」 「頭、痛い?」 「......あの......」 「喉が痛いとか?」 「あ、の......」 「咳は?ひどいの?」 「......」 なんか、そんなに心配されると...... 予想以上に心配してくれる吉岡くんに、思わず戸惑ってしまう。 「あの......ホントに、大したこと......」 「薬、飲んだの?」 ど、どうしよう...... 「......あの、ちょっと待っ......」 「ご飯は?食べれてる?」 「あの、吉岡く......」 「お腹とか、痛くない?」 ま、待って、吉岡くん...... 「保健室、行く?」 あまりにも心配され過ぎて、心苦しくなってしまった私は、 「あのっ、ごっ、ごめんなさいっ!」 ついに、彼に向かい、パッと手の平を向けた。 .
/1362ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1572人が本棚に入れています
本棚に追加