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私は、画用紙の左側に目を向けた。 そこには、園での誕生会当日に撮った写真が貼ってある。 両隣でにっこり笑う父と母の間で......少し、涙目の私。 なぜかカメラマンを怖がった私を、 「ちょっ......大丈夫だよ尚!ほらっ、笑って笑って!」 父は、あたふたしながらなぐさめた。 そんな写真を父は、後日、嬉しそうに画用紙に貼り付けてくれた。 ......それは、幸せそうな、三人家族。 父と母は、確かに愛し合っていた。 私は、二人に愛されていた。 ......でも。 ゆっくりと画用紙を閉じ、机の引き出しに戻す。 ふと時計を見ると、夜中の2時を回っていた。 携帯のメールを問い合わせる。 『新着メールはありません』 2時間前に、祐ちゃんに送った『おやすみなさい』という画面をもう一度見てから、私は、ゆっくりとベットに潜り込んだ。 .
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