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「あ......全然嫌じゃないです」
「良かったっ。ありがとう、尚ちゃん」
嬉しそうな笑顔を浮かべた絵里さんが、タバコを揉み消し、テーブルの上の携帯を取り上げる。
一瞬、どうして急に......?とは思ったものの、断る理由もなかった私は、慌ててバックから携帯を取り出した。
「これで今日から、私と尚ちゃんはお友達よね?」
絵里さんが、ニコッと笑う。
「......あ、はい、よろしくお願いします」
少しの緊張と照れくささが混ざって、深々と頭を下げた私に、
「もぅ......ホント尚ちゃん、かわいい」
絵里さんは、クスクス笑いながら、大事な物を扱うかのように、そっとバックに携帯をしまった。
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